黙ってayuを聞け

浜崎あゆみさんの歌 とりわけ歌詞の魅力を語るブログ

ayuアルバム

9thアルバム『GUILTY』(後編)

〔『GUILTY』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 The Judgement Day 作曲・編曲:CMJK インストゥルメンタル。オルガンの音と荘厳な鐘の低い音が重々しい空気を醸し出し、あゆの「ラララ……」というヴォーカルが緊張感を伴って現れる。運命の時を前に鼓動が…

9thアルバム『GUILTY』(中編)

〔『GUILTY』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 GUILTY 作曲:湯汲哲也 編曲:CMJK アルバムタイトルを冠したのは、不安と焦燥を煽るようなメロディーの、ミディアムテンポのロック。ずんとした重さと、鳴り響く鐘の音が罪悪感を際立たせる。 「いくら逃…

9thアルバム『GUILTY』(前編)

ヒョウ柄をあしらっているということで、3rdアルバム『Duty』以来の“ヒョウあゆ”である。ただ、『Duty』が一貫してヒョウそのものに扮したあゆだったのに対し、今回のあゆはジャケットでヒョウ柄のドレスをまとっており、歌詞カードではそれ以外にも多彩な衣…

ベストアルバム『A BEST 2 -BLACK-』『A BEST 2 -WHITE-』

2枚同時にリリースされたベストアルバム。最初の「A」はロゴ表記。 最初のベストアルバム『A BEST』は、リリース当時のまさしくベストな内容だった一方、あゆの意向にそぐわないものだったという事情もあった。今作はあゆ自身の意思があり、『A BEST』より後…

8thアルバム『Secret』(後編)

〔『Secret』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 taskinst 作曲・編曲:tasuku tasukuさんによるインストゥルメンタル。オルゴールのような音から始まり、カッコいいロックサウンドを重ねて展開し、またオルゴールの音で締める。しんみりとしていたアルバ…

8thアルバム『Secret』(中編)

〔『Secret』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 It was 作曲:伊橋成哉 編曲:tasuku ここまでの力強く熱のこもった空気を一旦覚ますように、おとなしいナンバーが登場する。 もう側にいるはずのない「君」の気配を、あちこちで感じてしまう「僕」。いな…

8thアルバム『Secret』(前編)

前のアルバム『(miss)understood』のイレギュラーな作りを思えば、あゆ作品としてなじみ深い路線ではあるだろう。キャッチーで美しいメロディーや、カッコいいハードロック、繊細な言葉……我々がよく知るあゆの魅力である。だが、それは “あゆっぽい”仕上がり…

7thアルバム『(miss)understood』(後編)

〔『(miss)understood』の記事 【前編】 【中編】 【後編】 〕 Will 37thシングルのカップリング。当該記事を参照。 HEAVEN 37thシングル。当該記事を参照。 Are You Wake Up? 作曲・編曲:CMJK インストゥルメンタル。ギターのクールな音が印象的で、更に電…

7thアルバム『(miss)understood』(中編)

〔『(miss)understood』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 alterna 36thシングルのカップリング。当該記事を参照。 In The Corner 作曲:GEO of SWEETBOX 編曲:tasuku ストリングスの音が軋むように、スリリングに響くR&B。「こわがらないで」と始まるの…

7thアルバム『(miss)understood』(前編)

あゆの持つ“あゆらしさ”は、それが世に広く知られるものであれ、あるいは熱心なファンこそ知っているものであれ、作品を重ね、変化や進化、挑戦を繰り返すうちに研ぎ澄まされたものである。例えばハードロック路線という一つの軸にしても、初めから前面に出…

リミックス・アルバム『MY STORY Classical』

6thアルバム『MY STORY』の収録曲を抜粋し、クラシックにアレンジしたアルバム。世界的な指揮者である佐渡裕さんが指揮・監修を担当し、パリ・ラムルー管弦楽団が演奏した。オーケストラアレンジにより、楽曲の持つ新たな魅力が引き出されている。 なお、原…

6thアルバム『MY STORY』(後編)

〔『MY STORY』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 Kaleidoscope 作曲・編曲:HΛL サラサラと小さなカケラたちが流れるような音と、鏡のようにキラキラした音が重なり合うインストゥルメンタル。HΛLさんの透明感ある演出で、次々と表情を変える幻想的な世…

6thアルバム『MY STORY』(中編)

〔『MY STORY』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 Liar 作曲:池本雷太 編曲:CMJK + イズタニタカヒロ インストゥルメンタルを挟んでここから3曲、ダークで悲しげな曲が続く。どれも失恋を思わせる内容だが、同じ出来事を違う角度で描いたのか、それとも…

6thアルバム『MY STORY』(前編)

歌詞カードにあゆの一日を追った写真が載せられているのは1stアルバム『A Song for ××』以来だが、『A Song for ××』がプライベートなイメージの静かなものだったのに対し、今作はスターの華やかな一日といった趣である。ジャケットは一日の最後に出てきたキ…

1stミニアルバム『Memorial address』

これまであゆのリリースのペースは、1年の間に数枚のシングルとフルアルバム1枚といった速度で、4thアルバム『I am...』の頃に至っては凄まじいスケジュールだったことは既に書いた通りである。その後5thアルバム『RAINBOW』は先行シングル3枚でリリースされ…

ベストアルバム『A BALLADS』(後編)

〔『A BALLADS』の記事 【前編】 【後編】〕 ℳ “HΛL'S Progress” 編曲:HΛL 原曲は激情を湛えたロックテイストだったが、こちらは教会で祈りを静かに捧げるかのようにゆったりと神々しいアレンジ。テンポは変わらないものの、よりバラードらしい雰囲気となっ…

ベストアルバム『A BALLADS』(前編)

バラードナンバーを集めたベスト。「エー・バラーズ」と読む。最初の「A」はロゴ表記。ジャケットと歌詞カードでは、あゆが二人、違う雰囲気で登場し、恋人同士のようにやわらかな時を過ごしている。 新曲『RAINBOW』とカバー曲『卒業写真』の他は、ファンの…

5thアルバム『RAINBOW』(後編)

〔『RAINBOW』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 Dolls 作曲:CREA 編曲:HΛL 北野武監督の映画『Dolls』をイメージした作品だという。もちろん映画と合わせて楽しむことも出来るだろうが、この作品一つでも豊かな世界を持っている。曲調は物語的で、楽園…

5thアルバム『RAINBOW』(中編)

〔『RAINBOW』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 Over 作曲:CMJK 編曲:梅崎俊春、佐藤あつし そぼ降る雨のように物悲しい、ミディアムテンポの作品。サビ部分は強めにリズムを刻んでいるが、全体としてはピアノを切なく響かせながら幻想的な音が交じり…

5thアルバム『RAINBOW』(前編)

タイトルの「A」の文字はロゴ表記。ジャケットと歌詞カードは空のような青を基調に、虹の色を髪や衣装にあしらったあゆが登場する。曲目に「00:RAINBOW」と記載されているが、このアルバムには収録されていない。初回盤の購入者がサイトにアクセスして新曲『…

4thアルバム『I am...』(後編)

〔『I am...』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 ℳ 19thシングル。当該記事を参照。 A Song is born チャリティー・シングル『a song is born』のソロバージョン。ヴォーカルがあゆ一人になったこと以外に変わったところはない。 Dearest 24thシングル。…

4thアルバム『I am...』(中編)

〔『I am...』の記事 【前編】 【中編】 【後編】〕 Naturally 作曲:CREA 編曲:CMJK シンセの色合いが強いロックで、アクティヴな楽曲。描かれているのはあゆ自身のこれまでの歩みだろうか。 ひたすらに目的地を目指していたはずが、何か違和感を覚え、引…

4thアルバム『I am...』(前編)

CREA名義で作曲を手掛けた作品がほとんどで、そしてその多くはハードなロックナンバー。「ロックなあゆ」を象徴するアルバムとなった。ジャケット及び歌詞カードでは、ツタを全身にまとったあゆが、白い鳥を連れて青空の下の砂漠を放浪している。 作曲への挑…

ベストアルバム『A BEST』

「エー・ベスト」と読む。「A」はロゴ表記。 ファンなら知っていることだが、あゆは当時このベストを出すことに乗り気ではなかったらしい。モノクロのジャケットのあゆは泣いていて、歌詞カードにほとんど姿を見せず、最初の3曲は少しアレンジを加えヴォーカ…

3rdアルバム『Duty』(後編)

〔『Duty』の記事 【前編】 【後編】〕 SURREAL 同時発売の17thシングル。当該記事を参照。 AUDIENCE 作曲:D・A・I 編曲:HΛL 『SURREAL』から続く、ノリの良いナンバー。このアルバムで一番、元気でポジティヴな歌だろう。 「聴衆」を意味するタイトル通り…

3rdアルバム『Duty』(前編)

陰の色が濃いアルバム。『A Song for ××』は陰の部分のインパクトが強いものの、実は明るい曲やほのぼのした曲もあったし、『LOVEppears』は歌詞が暗くても曲のノリが良く、高揚感と組み合わさっていることも多かった。この『Duty』は、「絶望三部作」を含ん…

2ndアルバム『LOVEppears』(後編)

〔『LOVEppears』の記事 【前編】 【後編】〕 P.S II 作曲:桑原秀明 編曲:HΛL 1stアルバム『A Song for ××』収録『POWDER SNOW』のリアレンジ。タイトルは「POWDER SNOW」と「追伸」が掛かっているのだろう。 『POWDER SNOW』の繊細さとは全く違い、ずっし…

2ndアルバム『LOVEppears』(前編)

11thシングル『appears』と同時発売で、ジャケットは俗に「白あゆ」と呼ばれる。タイトルは「LOVE」と「appears」を組み合わせた造語で、あゆ曰く「目に見えるものと真実とのギャップ」という意味だそう。ダークな内容の歌詞は1stアルバム『A Song for ××』…

1stアルバム『A Song for ××』 (後編)

〔『A Song for ××』の記事 【前編】 【後編】 〕 As if... 作曲:菊池一仁 編曲:本間昭光 もしや、道ならぬ恋?二人の関係が岐路に立たされ、陰りが見えてきた頃の不安が伝わってくる。 「私」はこんなにも切実で、「あなた」に聞いてほしい思いがたくさん…

1stアルバム『A Song for ××』 (前編)

「エイ・ソング・フォー」と読む。「××」には、誰の名前を入れようか。 どんな色にも染まっていない1stアルバム。あの「A」のロゴもまだ表れていなしいし、歌詞カードに写るあゆは静かな1日を送っている。ヴォーカルはまっすぐで、あの個性的な歌い回しはま…