Depend on you
作曲:菊池一仁
編曲:守尾崇
これまでと比べるとかなりアグレッシヴな曲調で、出だしの「あなたが」というサビから引き込んでくる。「飛ぶ」という歌詞が出てくるが、確かに飛んでいきたくなるような歌だ。「あなた」の旅立ちを後押しし、「ふたりで始めよう」と寄り添ってくれる。
私だけはあなたの味方でいる、という態度は、裏を返せば「他の人は分からないけど」ということかもしれない。あゆはよく孤独を歌うけれど、誰かがいたらいたでやっぱりどこかさみしいということもしばしばある。あなたと私、僕と君、二人だけの世界で、他とは切り離されてしまっているような。ただ、他の人はさておき必ず側にいてくれると信じられるから、さみしくても、心細くはないのだ。
歌は「不安と希望に満ちてる」と締められる。不安があることから目を背けずに、それでもふたりで始める決意は既に出来ている。
歌詞リンク:浜崎あゆみ Depend on you 歌詞 - 歌ネット
作曲:宮地大輔、今井了介
編曲:本間昭光
初期シングルのカップリングで、アルバムに収録されたことはなく、ライブでもほぼ歌われないという、かなり貴重な楽曲。別れた恋人への想いが綴られる。『Depend on you』と打って変わってしっとりした曲調は、今となってはあゆ作品の中でも珍しいタイプの雰囲気だ。
あゆ作品で最初に発表された「失恋ソング」ということになるのだろうか。感情を直接表す言葉は少なく、状況を淡々と描写する方を優先させた歌詞だが、それがかえって、終わってしまった関係への悲しさを強調する。「愛されていたくて 愛してたワケじゃない」と自分自身に確認するところは特に胸に刺さる。「期待していた」が「期待なんかは出来ない」、そして「期待なんかはしてない」と変わっていくけれど、本当に踏ん切りがついたのかどうかは分からない。むしろ、未練があるからこそ、自分にそう言い聞かせているようにも感じる。難しくはないが単純でもない、奥深い表現だ。
歌詞リンク:浜崎あゆみ Two of us 歌詞 - 歌ネット