黙ってayuを聞け

浜崎あゆみさんの歌 とりわけ歌詞の魅力を語るブログ

1stアルバム『A Song for ××』 (後編)

〔『A Song for ××』の記事 【前編】 【後編】 〕

 

As if...

作曲:菊池一仁

編曲:本間昭光

 

もしや、道ならぬ恋?二人の関係が岐路に立たされ、陰りが見えてきた頃の不安が伝わってくる。

「私」はこんなにも切実で、「あなた」に聞いてほしい思いがたくさんある。けれどこの歌があなたに直接語ったことなのか、心を痛めるだけで口にはできないのか、それは分からない。最後の「いつの日かきっと一緒にいられるよね」という問いかけに、どうかその人がちゃんと答えてくれますように。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ As if... 歌詞 - 歌ネット

 

 

POWDER SNOW

作曲:桑原秀明

編曲:本間昭光

 

自ら「もう一人きりにしておいて」と始まるこの歌。後悔なく今を生きた結果、何が起きたのか。悲痛な言葉が並んでいる。

粉雪はさらさらとして、ほんの少し降るとすぐに解ける。そのささやかな白に「全て許して」もらいたい、そして積もることなく「流して消して」もらいたい、そう願うサビが切ない。粉雪が儚いほど、慟哭は激しくなるのだろうか、徐々にリズムの強いサウンドへと変わり、終わりのサビのたたみかけは2回転調する。よく聞くと風のような音まで鳴っている。凍えながら一人きりで泣いている主人公の姿が思い浮かび、胸が痛い。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ POWDER SNOW 歌詞 - 歌ネット

 

 

Trust

3rdシングル。当該記事を参照。

 

 

Depend on you

5thシングル。当該記事を参照。

 

 

SIGNAL

作曲:桑原秀明

編曲:本間昭光

 

アルバム曲の中ではエネルギッシュで、信号が青に変わるのを今か今かと待つような曲。

「思い出なんて いつも都合のいい様に蘇るじゃない」「立ち止まってるヒマなんてない 私には時間がない」と、とにかく前へ進むのに邪魔なものには構わない、意志の強さが歌詞に表れている。

「わかってくれる人はたった一人でいい」と歌うあゆ。この姿勢はずっと一貫していて、全ての人に分かってもらえるわけがない、だからあなただけに分かってほしい、あなたさえ分かってくれれば構わない、あゆはたびたびそういう意思表示をする。それは全く正しいしカッコいいけれど、ファンとしては、もう少し言い訳や弁明をしたっていいのに、誤解に対して怒ったっていいのに、ともどかしい時もある。あゆが歌に込めた本音に触れる時、私はまた一つ、あゆを好きになるのだ。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ SIGNAL 歌詞 - 歌ネット

 

 

from your letter

作曲・編曲:富樫明生

 

しっとりとおしゃれなサウンドは、アルバム未収録の『Two of us』のような雰囲気だ。歌詞は温かく優しく包んでくれるような、愛の言葉で溢れている。タイトルから考えると、誰かからもらった手紙の内容ということなのだろうか。

「僕にとって君が必要だと思ったからそばにいる」。「君」にとっての「僕」がどんな存在かはさておいて、まずは自分の愛を示すこと。手紙だからこそ書ける、歌だからこそ歌える、正直な気持ちだ。

ちなみに、あゆは歌詞の一人称に「僕」を使うことが特徴の一つのように語られるが、「僕」を最初に使ったのは実はこの曲である。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ from your letter 歌詞 - 歌ネット

 

 

For My Dear...

4thシングル。当該記事を参照。

 

 

Present

作曲・編曲:星野靖彦

 

歌詞は最初しか公開されていないが、何を歌っているのだろうと耳を澄ませば、聞こえてくる言葉はたくさんの人への感謝の言葉。この上なくストレートで、照れ隠しで公開しなかったのではと思うほど。なお、リンク先には一応全ての歌詞が載っています)曲は終始明るい。

この歌の「みんな」の中に私達ファンもいると思うと嬉しい。あゆはこの後も、ファンに向けた歌を何曲も発表することになる。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ Present 歌詞 - 歌ネット

 

 

再考:『A Song for ××』(後編)