11thシングル『appears』と同時発売で、ジャケットは俗に「白あゆ」と呼ばれる。タイトルは「LOVE」と「appears」を組み合わせた造語で、あゆ曰く「目に見えるものと真実とのギャップ」という意味だそう。ダークな内容の歌詞は1stアルバム『A Song for ××』よりも多いが、シンセポップとノリの良さで攻めた内容となっており、「A」のロゴマークも登場、あゆのイメージの一つを固めたと言える。
シングル曲は、特に表記されていなくても少しだけアレンジが違うものが多い。2枚組のアルバムで、本編はDisc 1に収録、Disc 2にはリミックスと、CD-Extraのコンテンツが含まれている。
発売からちょうど20年後、『LOVEppears / appears -20th Anniversary Edition-』として再発。『LOVEppears』と『appears』の収録楽曲をリマスタリングして収録した。また、初回生産限定盤は更に『appears』のリミックスを収録したCDと、PVや未公開映像を収録したDVDが付属し、縦長のスリーブケースに収められる。
〔『LOVEppears』の記事 【前編】 【後編】 〕
Introduction
作曲・編曲:HΛL
聞き手を興奮へと誘う、攻撃的なインストゥルメンタル。その勢いのまま次の『Fly high』へ向かう。
Fly high
作曲:D・A・I
編曲:HΛL
いきなり最高潮のサビから始まり、一気に高みへと引き上げられる。歌詞には、これまで踏み出せず躊躇してきた様子が綴られ、やがて覚悟を決める清々しい場面へとつながっていく。「全てはきっとこの手にある」と、自分次第であることを確かめたのだ。「動かなきゃ動かせないけど」「始めなきゃ始まらないから」という言い回しは印象的。ラップも組み込まれ、あゆの挑戦意欲を感じる。アルバムの幕開けにわくわくさせてくれる曲。
後に13thシングルとして発売。
歌詞リンク:浜崎あゆみ Fly high 歌詞 - 歌ネット
Trauma
10thシングル。当該記事を参照。
And Then
作曲:星野靖彦
編曲:菊地圭介
くぐもったメロディーに、振り返る過去と置かれた現在、目指していく未来を綴った歌詞が載せられている。強い感情よりは、冷静に事実を見つめる目線を感じる作品だ。「この街を出てみ」て、「それから」どうしよう? 答えは出さず、曲調も晴れないままで終わる。先は分からないけれど、「いつまでも同じ様なところにはいられない」ことには気付いているから、まずは出て行くことから始める――そんな暗中模索の心境が表れている。
また、あゆ自身による作詞はその人気へ確実に貢献したはずだが、「たいして意味ない言葉たちばかり紙にならべてる 詞でも書いたかのような気になって」という、自嘲めいた歌詞が出てくるのも特筆すべき点。10thシングルからずっと、あゆは自身を距離のある所から客観視しているようだ。
歌詞リンク:浜崎あゆみ And Then 歌詞 - 歌ネット
immature “Album Version”
編曲:HΛL
シングルと比べると、より感傷的で切ない雰囲気のアレンジとなっている。
Boys & Girls
9thシングル。当該記事を参照。
TO BE
8thシングル。当該記事を参照。
シングルと比べると、アウトロがフェードアウト気味で終わるなど、わずかな違いがある。
End roll
10thシングル。当該記事を参照。