Endless sorrow
作曲:CREA
タイトルから「終わりのない悲しみ」をぶつけてくる、ミディアムテンポのロック。全体的には不安げな曲調で、その分すっきりとメジャーのサビが明るく響く。ピアノやストリングスのサウンドがそれぞれの場面をドラマティックに演出している。PVは声を出すことを禁じられた世界という設定で、最後になってあゆが登場する。
「ひとりきりで何も見えない」「信じるものがなくなる」「絶望だけが残る」と、語られるのはひたすら暗い状況だ。そこかしこに「羽のない天使が溢れ」、「僕」も「君」も翼を失った。けれど、僕に一つ翼が残っているなら一緒に行こう。
翼がないから飛べない、となるではなく、「僕」はまだ空を目指している。それも、自分の翼片方だけで「君」をも引き上げようとする。終わりのない悲しみの中でも、羽ばたく意思を捨てずにいる。決して長くない歌詞の中に、健気なメタファーが光る作品だ。