黙ってayuを聞け

浜崎あゆみさんの歌 とりわけ歌詞の魅力を語るブログ

35thシングル『STEP you/is this LOVE?』

両A面シングル。DVD付盤のDVDには、この2曲と、6thアルバム『MY STORY』収録曲の『my name’s WOMEN』のPVが収録されている。ジャケット及び歌詞カードはバイクにまたがるクールなあゆ。黒とピンクのコントラストがキュートだ。

 

 

STEP you

作曲:原一博

編曲:CMJK

 

ロックをあゆ作品の一つの路線としてから、楽曲の発表を重ねるうちに、ロックの中だけでも様々なテイストの作品が生まれている。この『STEP you』はエレクトロニックの要素が強く、適度な重心を保ちつつもスタイリッシュな印象だ。

歌詞の内容は、場面を限定しすぎない「愛」を描いてきたあゆには珍しく、片想いのときめきに焦点を当てたものとなっている。「あたし」というこれも珍しい一人称や、「君の事を知って行きたいの」「ほんのちょっとでいいから あたしの事を想い出して」「笑顔独り占めしたくなるかな」という率直な言葉が、この上なくキュート。

サビの「1.2.3.4」「1.2 STEP you」という部分は、「君」への想いを募らせていく様子を表すと同時に、楽曲の上では絶妙なリズム感をもたらしている。あゆの歌詞は言葉そのものの重さや言い回しが印象的だが、この作品ではこうしてリズムの良さをもたらす表現が見られるのだ。「wow wow」や「yeah yeah」という感嘆詞の多用もリズムを引き立てる。

恋は上手くいくことばかりではない。「あたし」は「このへんで諦める? それともがんばっちゃう?」と悩むこともあるようだ。そこは是非とも「がんばっちゃう」方を取ってほしい。

PVは、退廃的な景色の中、5人のあゆが登場する。見た目もキャラクターもそれぞれ違うあゆが面白い。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ STEP you 歌詞 - 歌ネット

 

 

is this LOVE?

作曲:渡辺未来

編曲:HΛL

 

片想いを楽しむ『STEP you』と打って変わって、こちらは苦しい恋だ。緊迫した様子の出だしから、ハードなロックへと突入。イントロとアウトロの張り上げるヴォーカルは、やるせない思いをぶつけるかのようにも聞こえる。

「あなた」の視線の先にいる、幸せそうな「彼女」。あまりのことに「私」は、その衝撃を受け止め切れず、「ただ立ち尽くして」しまう。今まで見た事もないような様子の「あなた」を、遠い存在に感じた瞬間だった。一方「あなた」は、時々「悲しい瞳(め)」を見せるらしい。「彼女」との仲が必ずしも上手くいっていないのか、それとも別の問題か、その点は聞き手の想像次第だが、いずれにせよ、「私」が「あなた」に出来ることはないようだ。

直接口に出さずに飲み込む「どうして私じゃないの」という問い掛け、「あなた」に惹かれる気持ちを何とか誤魔化そうとして感じた虚しさ。主人公はあまりにも切ない形で、「恋」というものを知ってしまう。「感じたの」「呼ぶのかな」「恋だって言うのね」という言い回しは、本音をこぼす様子が伝わってきて、ヒリヒリさせられる。

PVは、部屋に一人でいるあゆを映している。あゆは悲しげに歌っているだけだが、内に秘めた激情を表すかのように、部屋がひとりでに崩壊していく。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ is this LOVE? 歌詞 - 歌ネット

 

 

my name's WOMEN(PV)

 

出だしは自信のなさそうな、冴えない様子で登場したあゆが、突如変身。セクシーな衣装で鞭を振り回しながら踊り出す。刺激的でカッコいいパフォーマンスに、観客はだんだんと魅せられていく。“女性”の持つ強さや意志を表現した楽曲に相応しい内容だ。

やはり“女性”がテーマだった『Real me』のPVと同じく、TRFのCHIHARUさんとETSUさんが参加している。

 

 

 

 

今日から「令和」の時代が始まりました!

新しい時代も、あゆの作品を楽しみ、応援していきましょう💝