黙ってayuを聞け

浜崎あゆみさんの歌 とりわけ歌詞の魅力を語るブログ

7thアルバム『(miss)understood』(中編)

〔『(miss)understood』の記事 【前編】 【中編】 【後編】

 

alterna

36thシングルのカップリング。当該記事を参照。

 

 

 

In The Corner

作曲:GEO of SWEETBOX

編曲:tasuku

 

ストリングスの音が軋むように、スリリングに響くR&B。「こわがらないで」と始まるのだが、どうにも不穏な空気は拭えない。

「あなた」をひとりにはしないと言う「私」。けれど綺麗すぎる「あなた」を恐ろしくも思っている。自らの愛の言葉を疑い、表に出した感情も「心の奥底と 繋がってるとは限らない」と言う主人公の態度は意味深だ。「私」は自分の本心が分からないのか、それとも気付いていながらつい隠してしまうのか。「綺麗すぎる」という「あなた」とはどのような関係なのか。「覚悟ならもう既に決めたわ」という歌詞の、「覚悟」は何を表すのか?

あゆ作品は「心の奥底」にある想いを丁寧に描き出すものが多く、例え“全て分かり合えるわけではない”とか“誰にでも伝わるわけではない”というスタンスがあっても、届く人には届くようにと言葉を尽くしてきた。この歌では「心の奥底と 繋がってるとは限らない」とだけ断って多くを語らないため、ひたすら不安を煽るような印象だ。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ In The Corner 歌詞 - 歌ネット

 

 

tasking

作曲・編曲:tasuku

 

恒例のtasukuさんによるインストゥルメンタル。前曲からの流れを受け継ぐようなR&B調で、焦燥感を煽るストリングスが鳴り響き、やがてギターの音などと絡み合う。

 

 

criminal

作曲・編曲:原一博

 

何か事件が起きそうなほど、張り詰めた空気が重くのしかかるバラード。ピアノのシンプルな響きが恐怖感を煽り、サビではストリングスも取り入れた悲壮なハードロックとなる。ヴォーカルも、低く抑制的なところから、サビで一気に叫びへと変わる。

沈黙している「君」。「私」はその沈黙に「声にならない叫び」を聞いている。「君」が涙、そして「何か」を「私だけの為に」隠したことも感じ取っている。主人公の「君」に対する罪の意識は、何処から来ているのか?「繋いだはずの手さえも守る事が出来ない」という無力さや愚かさ?「君」がひとり戦ったり、「強くありたい」と願ってしまったりするのもそのせい?「許して欲しいとは言わない」と語るところを見るに、主人公は取り返しのつかないことをしたと感じているようだ。

だからこそ、想いは「未来へ」向けるしかない。「私」は「君にとびきりの景色見せたい」と願っている。果たしてそれは叶うのか。二人を待つのは明るい未来だろうか?

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ criminal 歌詞 - 歌ネット

 

 

Pride

38thシングル。当該記事を参照。