Together When...
作曲:多胡邦夫
編曲:CMJK
初めてデジタルダウンロードのみでリリースした楽曲。愛する人との離別を歌った哀しく美しいバラードは、ピアノがしんしんと鳴り響き、冬を切ない色で染める。“ジャケット写真”は白い衣装のあゆ。9thアルバム『GUILTY』の歌詞カードにも同じ衣装で登場しており、倒れ込んでいるのはいるのはドレス部分と思われる。
「背を向けたまま振り返らずに」歩き出したふたり。「変わらないひとつのものを 見つけたと信じていた」はずだったのに……。「僕」はそうしてひとり、新しい道を選ぶ。吹き抜ける風に「君」のような優しさを感じたとき、「僕」は何を思ったのだろうか? その優しさに背を押されたかもしれないし、優しい「君」がいなくとも進むしかない悲しみを噛み締めたかもしれない。
サビの歌詞には、「僕」が言いたくても言えなかった言葉が二つ登場する。「ありがとう」と「愛してる」。「ありがとう」は、「永遠のサヨナラ」のようで言えなかった。一方「愛してる」を言えなかったことは、「最大の嘘であり真実だった様な気がする」と振り返る。愛しているはずなのに離れてしまう、そのどうしようもない哀切が、一見相反するこの表現に溢れているのだ。
「僕」は、いずれまた「僕」に生まれ変わって「君」を探す、と言う。この未練の残し方が印象的だ。つまりは、現世で再び結び合うことは諦めているのである。しかも、「君を探」したとして、そのときこそ愛を貫けるのか、そもそも現世と同じく「君」に出会い、想いが通じ合うのか、そこまでは断言できない。歌の最後には「もしも別の誰かに生まれ変わっても」とまで言っているが、その強い想いとは裏腹に、「君を探す旅」の行く末は不確かだ。『fated』では「運命の出会い」の先にすら待ち構える悲劇を描いていたが、この作品にも似たような前提があるのだろうか。来世での確証はなくても、その時こそは共に歩みたいとささやかに願い、「君」を探すだろう……そんな「僕」の姿は、ひどく健気で痛ましいと言う外ない。
PVでは、街角で行われる人形劇をあゆが眺めており、やがて劇中のマリオネットとあゆの記憶がシンクロしていく。雨のシーンでのマリオネットは本当に可哀想で、胸が締め付けられる。
歌詞リンク: 浜崎あゆみ Together When... 歌詞 - 歌ネット
10月2日、あゆの誕生日です。おめでとうございます🎂💐
そして当ブログは昨日、1周年を迎えました🎊
あっと言う間の1年でした。投稿のペースが早いのか遅いのか分かりませんが、こうしてあゆ作品について考えていると、改めてあゆの綴った言葉が持つ魅力に気付かされます。
これからの1年もまた、あゆにとって幸せで、クリエイティヴな年でありますように🎶!