黙ってayuを聞け

浜崎あゆみさんの歌 とりわけ歌詞の魅力を語るブログ

再考:『For My Dear...』

参照:4thシングル『For My Dear...』

 

 

For My Dear...

 

「いちばんに言いたい言葉」とは何だろう。「いちばんに聞きたい言葉」とは何だろう。「歌をうたい続けて」いることも、「人を好きになったりする」ことも、その言葉に辿り着くためなのかどうかは「かもしれない」という域に留まるし、もっと言えば、その言葉が何なのかすらも探っている状態なのではないだろうか。哀切漂うバラードはまさにしみてきてとても痛い。

幸せを夢見る気持ちといずれ失うことの間で揺れ動き、優しさもキズにしみて痛いものとして語る「私」は、まだ「いちばん」の想いを直視する決意には到っていないのかもしれない。けれど、そんなままならない自分も全て「大切な人へ」向けて、こうして一つの歌に込めた。歌詞を書くこと、歌を歌うことを初めから志していたわけではないあゆは、言葉にする難しさ、何故歌うのかという問いをずっと繰り返している。その歌を届けたいと思う人を見つめながら。まだシングル4枚目の頃から、その姿勢は変わらないのだ。