12thアルバム『Love songs』と同時発売されたコラボレーション・シングル。AAAの浦田直也さん名義の作品であり、あゆはプロデュース及びフィーチャリングという形で共演。
発売形態はCDのみ盤、DVD付属盤の2種類。CDのみ盤にはDVD付属盤のCDにはないリミックスが収録されている。DVDにはPVとメイキングを収録。ジャケットは、ボクサーの構えをする2人。浦田さんが左側、右奥からあゆが鋭い目で覗く。CDのみ盤とDVD付属盤では映している角度が違う。
Dream ON
作曲:原一博
編曲:CMJK
軽快なリズムを刻みながらも攻撃的な空気を研ぎ澄ますR&Bの楽曲は、『STEP you』『Startin’』などを手掛けた原一博さんによるもの。浦田さんとあゆの声が激しく戦ううちに絶妙なハーモニーに昇華する。
あゆの綴った歌詞には二人の対話が描かれ、一人がもう一人を鼓舞しているように聞こえる。「愛されたいとか思ったなら 一体どうすりゃいい」という問いには、フィーリングやタイミングを外さず合わせていくことを「愛とか言う気?」と逆に問い返す。愛がそんな表面的なものではない事は既に分かっているはずだ、と暗に諭しているかのようだ。また、誰かが扉を開けて背中を押してくれるはずだ、という予想には、「とっくに開いてる」と突き付ける。自力で開けろ、という段階ですらない言葉の切れ味にも圧倒されるが、逆説的にはこの厳しさにこそ「背中を押される」だろう。
サビの歌詞は英語で歌われる。誰もが自由なのだ、何処へ行くのも、何をするのも、と。自由――だから、立ち止まっているのも、諦めるのも、あるいは前に進むのも、全て自分次第だと気付かされる。英語の歌詞がリズミカルに響くが、最後のサビでは日本語の歌詞になるのもまた憎い。日本語で歌う「闘う理由はただひとつ 愛を守るため」という叫びは、初めに「愛」について問答していたこととも相まって、この上なく強調されて響く。その後、「Dream ON」という歌詞が、夢を追い続けるまさにその姿を示すかのように何度も繰り返される。
PVでは、町の片隅に作られたリングの上で浦田さんとあゆが、観衆に囲まれながらダンスバトルを繰り広げる。歌詞の通り2人のエネルギーがぶつかり合う様子に、夜の闇と浮かぶライトが緊迫感を与えている。
歌詞リンク:URATA NAOYA feat. ayumi hamasaki Dream ON 歌詞&動画視聴 - 歌ネット
※『Love songs(前編)』の記事に、『Dream ON』についての記述を加えました。