mimosa
作曲:多胡邦夫
編曲:中野雄太
小さな黄色い花が集まり、房状に咲くミモザには、「感謝」などの花言葉がある。3月8日の国際女性デーのシンボルとしてもお馴染みだ。なお、日本で「ミモザ」と呼ぶこの花はアカシア属だが、本来はオジギソウ属の学名である。
今作『mimosa』は、温かなロックバラードにしみじみと味わうような歌詞が載る。特筆すべきは「大人になったからって全てがうまく いく訳じゃないと知れたから歩いてるんだろう」というサビだ。この「知れた“から”」がポイントである。何でもうまくいくと信じているのでも、うまくいかないからやめておくのでもない。うまくいかない事を引き受けた上で、人生を肯定しているのである。『Aurora』では人生の壮絶さが歌われたが、今作ではよりポジティブに人生を歌う。
また、あゆ作品の特徴らしく「傷」が癒えないものとして描かれるが、「笑顔をどれだけ上書き出来るかじゃないかな」とそれでも前を向こうとする。傷を傷で塞いでいた『MASK』の痛々しさを思えば、救いを感じる描写だ。
こうしてみると、冒頭の語りがなかなかに深い。主人公は昔の自分に、「お決まりの台詞」である「努力は報われるから大丈夫だよ」という言葉をかけたいという。だが「全てがうまくいく訳じゃない」ことを、主人公は知っているはずだ。癒えない傷もあるし、「知らない人」に「大変ですね」と訳知り顔に言われて、「虚無感」さえ覚えていたはずだ。けれどもそれら全てを、敢えて「報われる」に含めている。これは単なる楽観ではなく、ある程度人生経験を重ねた故の、達観した境地であろう。
『A Song for ××』や『Hana』など、過去の作品には「大人になるへ事の不安」が見られる。それらの主人公が『mimosa』を聴いたらどう感じるだろう?酸いも甘いも一つ一つ束ねて、等しく過去の歩みだと「感謝」するような心境は、まだピンと来ないだろうか。「~よね」「かな」「ねぇ」というあゆ作品で馴染み深い言い回しを使いながらも、この時点のあゆでないと歌えない歌である。
PVはモノクロで、これまでの作品のジャケットが大きく飾られた中を、あゆがゆっくり進んでいく。AIの技術により、あゆがジャケットに手をかざすと、ジャケットの中のあゆが動く演出となっている。そうして最後にある人と出会うストーリーは、歌詞と相まって観る者の心を打つだろう。ジャケットはあゆの顔を正面から捉えている。
歌詞リンク:浜崎あゆみ mimosa 歌詞 - 歌ネット
今日はあゆの記念すべきデビュー日🎶💖
目まぐるしい去年を駆け抜けて尚、止まらずにまた新しい事を始めるあゆのバイタリティーには驚かされるばかりです。
春の訪れ、新生活の励みにもなりますね🌸