黙ってayuを聞け

浜崎あゆみさんの歌 とりわけ歌詞の魅力を語るブログ

21stシングル『NEVER EVER』

 

NEVER EVER

作曲:CREA

編曲:CHOKKAKU

 

タイトルは「決して~ない」を意味する“never”に“ever”を付けてかなり強い否定を表す言い回しである。あゆがそこまで強く言い切ろうとしている想いは何だろう。否定と言っても「絶対に約束を破ったりしない」のように、前向きな文にすることはいくらでも出来る。迷いがちで悩みの深い歌詞の内容と対比させたのなら、きっとポジティヴな意味があるはずだ。

曲調はタイムトリップに誘われるような導入から始まり、子守歌やオルゴールを思わせる優しく可愛らしい部分と、唐突にハードになるサビ部分の対比が際立つロック。三連符が基調のリズムが特徴的だ。こうしてみるとCREA名義でのあゆの作曲活動は、アレンジャーさんなどの協力もあるとは言え、初めからあれこれと意欲的に挑戦している。PVはサビの部分のみを使ったもので、ジャケットと同じく迷彩柄の服であちこちが泥で汚れたあゆが登場。

人をキズつけ自分もキズつけ、変わらないモノは何かと探すけれど、強く欲しがる一方で諦め始めたり、見つけたと思えば失ったり手放したり。こんな人生でも、「君」がほんの少しでも笑ってくれたら、求めてくれたら、主人公はまだ生きていけると言う。この「ほんの少し」「まだ」という、生きることに対する遠慮が切ない。

しかしそんな不確かさ、自信のなさを経て、主人公の想いははっきりと形を持つようになる。「もしもたったひとつだけ願いが叶うなら 君は何を祈る」? 主人公は「君」にたずねる。自分の中には、君へと差し出せる「変わらぬ確かな想い」が存在する。意味があるのかどうか不確かな人生でも、それだけは間違いない。力強く高らかに歌い上げ、この歌は幕を閉じる。

 

 

歌詞リンク:浜崎あゆみ NEVER EVER 歌詞 - 歌ネット